4 私たちのこれから世界規模での温暖化対策へ。
国際協調の取組み
脱炭素・省エネ製品普及促進への国際協調
現在、日本では高効率機器の普及促進に向けた政策導入や、省エネ性能を適切に評価するための手法について、国際的な枠組みを見据えたさまざまな検討が行われています。電機・電子業界は、これらの枠組みに積極的に参加し、脱炭素・省エネ製品のグローバルな普及促進を図っています。
電気・電子製品分野における国際標準化の取組み
温室効果ガス排出量の定量化、報告、検証に関するルールの国際標準化に関して、電機・電子業界においても、それぞれの製品分野に適用する合理的かつ透明性のある方法論の開発を進めています(IEC※10 など)。
2021年1月からは、IECにおいて日本提案による電機・電子製品、ソリューションからの温室効果ガスの排出、排出削減、削減貢献の算定とコミュニケーションに関する国際規格開発作業が開始しました(TC111 WG17)。2024年規格発行を目指して、現在精力的に検討が進められています。
- ※10
- IEC:International Electrotechnical Commission(国際電気標準会議)
データセンターの評価(DPPE)
クラウドやIoTの進展により、データセンターで取り扱う情報量が幾何級数的に増大し、電力使用量も増加の一途をたどっています。
こうした中、日本は米欧と協議しつつ、データセンターのエネルギー消費を4つの側面で評価する総合指標「DPPE※11」を開発しました。DPPEは、付帯設備のエネルギー消費、グリーン電力の利用、IT機器のエネルギー効率・利用効率を含めて評価する、世界初の包括的な指標です。
DPPEを構成する4つの指標については、2014年からISO/IECJTC1 SC39に新規作業項目として提案(うち3つが日本による提案)・承認され、2017年までの間に4指標すべてが国際規格として発行されました。(図20)
- ※11
- DPPE:Datacenter Performance Per Energy